豊年祭 田縣神社

別名: 
閉乃固祭り

性器崇拝の奇祭として知られ、道祖神祭と田楽祭の要素が合体した祭で、子孫繁栄と五穀豊穣を祈願する。
田縣神社の祭神である玉姫命(たまひめのみこと)に夫神の建稲種命(たけいなだねのみこと)をお迎えする形式の祭りで、御旅所となる近隣の神明社、または熊野神社から一年毎に交互で行列を出す。かつては近隣の久保寺が田縣神社の神宮寺であったことから、祭りの御輿も久保寺から発輿していたという。地元では建稲種命が玉姫命を娶りにやって来る祭りであると伝承されている。
行列は猿田彦を先頭に、男根を描いた大幟、長さ40cm程の男茎形(おわせがた)の供物を奉持した婦人、祭神御歳神の御神像を納めた鳳輦、建稲種命の御神像を納めた御前御輿、長さ2m直径50cm余りの木製丹塗りの大男茎形(おおおわせがた)の御輿、楽を奏でる伶人、大榊、木遣衆などが連なり、街道筋を埋めた数万人の大観衆が見守る中を渡御する。大榊が田縣神社境内に着くや否や、観衆はこの大榊一葉を手に入れようと奪い合いを始める。榊葉は家の神棚に捧げておくと幸運が訪れるといわれ、苗代の時期に豊作を願って御札と一緒に田圃の水口に立てたりもする。かつては男根の作り物を田に立てたこともあったという。大男茎形の御輿が境内の拝殿に奉納され、最後に5千個の餅が境内でまかれて祭りは納められる。
御輿の大男茎形は毎年祭日の8日前から木曽檜の材で造り替えられる。

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prefecture_er: 
city: 
小牧市田県町
place: 
大縣神社
Image: 
datetxt: 
3月15日