修正鬼会

kana: 
しゅじょうおにえ

五穀豊穣を祈る寺院の正月行事である修正会と、大晦日の夜に悪鬼を祓う宮中行事である追儺式が変化した鬼祭り、火祭りとが一体になった行事であるとされる。一説では、六郷満山の開基である仁聞菩薩が養老年間(717年-724年)に六郷満山28寺の僧侶を集めて「鬼会式六巻」を授けて創始したとされ、1200年以上の歴史を有すると考えられている。
家内安全、五穀豊饒、無病息災を祈願する行事で、天念寺ではまず堂内にて僧侶が扮した鈴鬼(すずおに)と呼ばれる男女1体ずつの鬼が舞を踊って鬼たちを招き入れた後、同じく僧侶が扮した赤鬼の災払鬼(さいばらいおに)と黒鬼の荒鬼(あらおに)の2体の鬼がたいまつを持って寺院の境内や集落を回る。岩戸寺の面は2面とも黒く、災払鬼に角がある。成仏寺では角のない赤い2面に鎮鬼(しずめおに)が加わり、計3体の鬼が作られる。
天念寺では、鬼は堂内から外に出ない。岩戸寺と成仏寺では鬼が集落に繰り出し、鬼は里人の幸福を祈願し、里人から歓待を受ける。この行事に登場する鬼は、悪鬼ではなく祖先が姿を変えたものとされ、民俗学的には祖霊神の一種と考えられている。災払鬼は愛染明王の化身、荒鬼は不動明王の化身であるともいわれる。

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city: 
国東市;豊後高田市
place: 
天念寺;岩戸寺;成仏寺
datetxt: 
正念寺は毎年、岩戸寺は西暦奇数年の旧暦1月5日、成仏寺は西暦偶数年の旧暦1月7日

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